フランス語の敬語 「Vous? Tu?」
フランス語にも
敬語に当たる丁寧な表現があります。
日本語と違うのは、
主語を変えることによって
敬語になること。
フランス語で
二人称単数「あなた」を示す
「tu」
ですが、
丁寧な表現にしたい場合、
二人称複数の
「vous」
を使います。
「vous」は普通、
「あなたたち」
として使われますが、
丁寧な表現では
「あなた」
という意味でも使えるのです。
例えば、
Qu'est-ce que tu fais ?
何をしているの?
この文は、tu を使っているので
日本語で言うタメ口の表現。
一方、vousを使うと
Qu'est-ce que vous faites ?
何をしているのですか?
このように
丁寧な表現に。
しかし、この「tu」と「vous」
日本語の敬語とタメ口の使い分けとは
全く違う感覚で使い分けられています!
フランス語で会話する際には
必須の知識なので
しっかりと覚えましょう!
フランスに先輩・後輩の概念はない
日本の年上を敬う文化では、
1歳でも年上であれば
敬語を使いますよね。
また、同い年でも、
初対面であったり、仕事の関係であれば
敬語を使うことが多いです。
ですが、フランスでは
年上を敬うという感覚はあまりないので
歳が近ければ、
いきなり「tu」を使っても失礼に当たりません。
日本語には
「先輩」「後輩」という言葉がありますが
フランスではそういう概念はありません。
私がフランスの学校にいたとき、
学年が上の人でも「tu」を使って、
ファーストネームで呼んでいました。
日常生活で「vous」を使うのは
友達の親や祖母など
歳が離れている人。
それと、
絶対に「vous」を
使わなければならない場面があるので、
合わせて覚えましょう。
絶対に「vous」を使う時
フランスには、
絶対に「vous」を
使わなければならない状況があります。
まず、
先生に対して。
フランスの大学で授業を受けていた時、
ある留学生が先生に対して
「tu」を使いました。
そこで、先生はすかさず
「私は先生だからvousを使いなさい」
と言ったのです。
また、肝心なのが
お店の店員さんには
必ず「vous」を使いましょう!
日本では、店員に馴れ馴れしく
タメ口を使う人がいますが、
フランスでこれをやったら
とんでもなく冷たい態度をとられます!
フランスでは、
丁寧な対応をしてもらうには、
まず自分が丁寧に接してね、
というスタンスなので
お店の人には
笑顔で「vous」を使いましょう!
いろいろ書きましたが、
最初の方は慣れないと思うので
とりあえず迷ったら「vous」!
仲良くなったのに
ずっと「vous」を使われると
心の距離を感じるので
なので、
親しくなったならば
「tu」にしてもいいかもしれません。
逆に、距離を縮めたくない人には
頑なに「vous」を使うといいかも。
心配な時は
On peut se tutoyer ?
tuを使ってもいいですか?
と聞いてからにしましょう。
Bon courage !