原文で読む文学『星の王子さま』

サン=テグジュペリ星の王子さま

有名なフレーズを

フランス語で読んでみましょう。

 

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アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ

ふたつの大戦真っ只中に生きたパイロット。

 

本作品は、

本人がサハラ砂漠に不時着をした時の

体験をもとに書いたもの。

 

 

物語は、

パイロットが砂漠に不着時したところから始まります。

その砂漠で、主人公は王子様と出会い、

話しているうちにどんどん打ち解けていく。

 

この物語が名作として読み継がれているのは

世の中に慣れきって

物事が見えなくなってしまった「大人」には

 

純粋なまなざしで世界を「子ども」の言葉が

あまりにもまっすぐで、

突き刺さるからでしょう。

 

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その星の王子様の中に出てくる

有名なことばがあります。

 

「大切なものは、

  目には見えないんだよ」

 

大人になると、お金やモノなど、

目の前のことに

目を向けてしまいがちだけれど、

 

本当に大切なものは

物質的なものではない、

という言葉。

 

原文では

 

L'essential est invisible pour les yeux.

 

分かりやすいように、英語訳も。

 

What is essential is invisible to the eye.

  

日本語ではこの、

「大切なものは、目に見えない」

という訳が有名ですが、

 

「essentiel」を辞書でみてみると

「大切なもの、不可欠なもの、本質的」

 

「invisible」

「目に見えない、不可視、潜在的

 

「不可欠なものは不可視だ」とも

「本質は目に見えない」とも

訳すことができますよね。

 

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翻訳には、正解はありません。

 

一つ一つ、翻訳家の解釈で、

言葉を選んで訳されているので

 

翻訳本は、

翻訳家のフィルターを通した

作品であるといえます。

 

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「essentiel」

「大切なもの」

と訳してしまったら

 

日本語では

それ以上でもそれ以下でも

なくなってしまう。

 

 

ですが、

必ずしも 

「essentiel」=「大切な」

ではないのです。

 

「essentiel」=「essentiel」

でしかないのです。

 

 

 

最初は難しいですが

勉強していくうちに

 

日本語に置き換えなくても

フランス語はフランス語のまま

意味が掴めるようになってきます。

 

そうなると、

新しい世界が見えて、

さらにフランス語が面白くなります!

 

本だけではなく、

映画や音楽にも

同じことが言えます。

 

新しい言語を学べば

それだけ新しい世界がみえるのです。

 

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フランス語を習得して

新たな世界の扉を

一緒にひらきましょう!

 

Bon courage !